アジアのくらしプロジェクト ラオスプログラム
15 Apr 2026
【アジアのくらしプロジェクト ラオスプログラム2026】
近年、開発が進み急激に変化しているラオスの生活に焦点をあて、その伝統や習慣を活かしつつ、未来に向けた暮らしの在り方についてデザイン提案を行うプロジェクトである。学部3年生・大学院修士課程の学生を対象に、ラオス国立大学建築学部と共同でフィールドリサーチとワークショップを行った。2017年度にスタートし、コロナ禍を挟みながら、今年度は7回目の実施となる。
21歳の私はいろんなところに行こう、という漠然とした目標を立てていた。大学で3年間を過ごして、建築や人々の暮らしについて頭で考えることに限界を感じていたのかもしれない。東京で生まれ東京でしか生活をしたことのない私に、東京の外での生活、もちろん海外の暮らしなど何も想像ができなかった。
そこで、なんかラオスに行ってみたら変わるかも、という勢いで参加した。
バンコクを経由して、ラオスに入国したのは20時をすぎていた。
荷物をホテルに置いてから、夜のビエンチャンを徘徊しメコン川に向かった。川沿いではナイトマーケットが開かれていて、東京のアメ横を思い出させた。そこには小さな遊園地があって、それがまたとてもギラギラとカラフルに夜の街を彩っていた。当然夜なのでメコン川がどれだけ大きい川幅を持っているのかも、川を超えた向かいにあるであろうタイの様子も、ほとんど分からなかった。そこで分かるのは、ただ私たちのいるこのビエンチャンがギラギラだということだけだった。
「こんなにもこちら側をギラギラにさせているのは、向かいのタイに対する見栄張りなのかもしれない。」
友人の何気ない一言が私の中に強く残った。タイとの関係は、友好橋はあるし貿易面でも言語面でも関係は深いと感じている。しかしやはりラオス側からすると、自分達にも力はあるし、魅力的な国であるということをわかってほしいという思いはあるのかもしれない。
川を超えたら別の国なんて日本では想像もできなかった。早くも価値観を揺さぶられた初日だった。
次の日、電車に乗ってルアンパバーンに向かった。電車、といっても新幹線に近くて、でもスピードは特急くらい、駅舎は空港みたいだった。
プルメリアを髪にさして、素敵な路地を通って、ひたすらにルアンパバーンの街を歩いた。寺院にはとにかくゾウの装飾がたくさんあった。それに加えてゾウと何かを掛け合わせた神話的な動物も登場していた。ゾウとイヌや、ゾウとトリなど…。
ゾウという動物はラオスにとって身近で、また尊い存在でもあったのだろうかと考えた。結局、このラオスの旅ではゾウに会うことはできなかったが、噂によるとラオスには、たった1日でゾウ使いの免許が取れる場所があるみたいなので、リベンジしたいと思う。
左上ギラギラナイトマーケット 左下カオソーイ(旅で一番美味しかった) 右上ゾウたちの装飾 左下プルメリア
暑さで疲れ切ってしまった私たちはメコン川沿いを訪れて、カフェでスムージーを頼んだ。ちょうど陽が落ちようとしていた。メコン川に夕陽が反射して、眩しかった。ラオスに訪れる前、村上春樹の紀行文を読み、ルアンパバーンのメコン川がとても印象的に書かれていたことを思い出した。そこに書かれていた通り、時間は本当にゆっくりと流れていて、けれどメコン川の水流は力強かった。世界中にどれだけ美しい場所があるのか、私はまだ何も知らないけれど、ルアンパバーンの景色はずっと大切にしたいと思う。
ハースワン村でのホームステイは忘れることのできないものになった。ラオ大の子達とパーティーをした後家に帰り、寝ようと2階に上がるもそこは家の中というか半屋外で、窓にはガラスなどなく布が軽くかけられているだけだった。
気温はちょうどよかったけど外の音が全て入ってくるので、鶏の鳴き声が深夜1時に聞こえてきたり、朝5時くらいからは道路を走るバイクの音や、人の話し声が聞こえてきたりした。トイレの仕組みもなかなか慣れなくてみんなで水を飲むのを我慢したり、とにかくゆっくりすることはできなかったけれど、私は意外と楽しめたタイプです。
村とビエンチャン、ルアンパバーンでのリサーチをもとに、3日間のワークショップに取り組んだ。村での1日が長かったのが故か、早すぎる怒涛の3日間だった。気づいたら最終日。街にいる野良犬や野良猫なんか何も感じなくなっていた。最後なのでお土産を探しに雑貨屋さんをのんびりと巡った。ゾウの雑貨が多かったけれど、最後までゾウはやっぱり見ることができなかった。どこにいるのだろう。
帰り道、1年後に後輩への説明会で再集結できるのが楽しみだねと話した。日本側もラオス側もみんなが建築や暮らしに対して真剣で刺激的な旅であった。
ラオスに再び行くことはあるのか、直行便ができたら行くかもなと思いながら、ラオスに行けて心からよかったと思う。ラオス大好きでした!